社会

君が代伴奏訴訟の最高裁判決をめぐって

朝日新聞「国歌伴奏判決 強制の追認にならないか」 毎日新聞「社説:君が代判決 「お墨付き」にしてはいけない」 読売新聞「[「君が代」判決]『思想・良心』の侵害はなかった」 沖縄タイムス「職務命令に限界ないのか」 信濃毎日新聞「国歌伴奏訴訟 「強要…

メディアの首根っこを押さえる方法

戦前には出版法・新聞紙法などというものがあって言論統制が行なわれ、そして戦争が間近くなってくると用紙,フィルムなどの資材統制が行なわれ、言論は窒息していったという。検閲があって伏字があり、言論統制は露骨だったが、露骨ゆえに、統制が行なわれ…

討論の下手な日本人

ビデオニュース・ドットコムで新番組「政策討論クロストーク」が始まった。政治問題に特化した番組の登場を期待していた(例えばこの記事で)本ブログとしては、これを歓迎しなければならない。その第1回は「存続か廃止か 死刑制度の是非を問う」というもの…

教育における競争の問題

マル激トーク・オン・ディマンド第305回(2007年02月02日)「地域の「ハブ」としての公立校再生プランとは」は、たぶん宮台氏の人脈からのゲストだろうが、今回はヒットだったと評してよい。メディアへの露出度も高く、公的な場面でも登場する機会の多い(よ…

ヒトラーの映画を作ること

「パソコンテレビ GyaO [ギャオ] 」で見られる映画の大部分がくだらない映画であることは、私が改めて言うまでもないことかもしれない。しかし、時々良い映画が出ることもある。本ブログでも以前に「エンド・オブ・オール・ウォーズ」(DVDでは『クワイ河収…

NHK番組改変訴訟の控訴審判決−−評価の難しい問題と、より根本的な問題

標記の判決に関する朝日新聞の記事は次のとおり。 「NHKが番組改変」 200万円賠償命じる 東京高裁 NHK番組改変訴訟 判決理由の要旨 「政治への自己規制」認定 NHK番組改変訴訟 毎日新聞の記事は次のとおり。 NHK特番問題:NHKに賠償命令 …

Winny開発者に対する有罪判決の意味

数日前の話題だが、やはり看過できない重要な出来事なので、ここで振り返っておきたい。まず、判決の記事及び関連記事を掲げておく。 1 ウィニー事件:開発者に有罪、罰金150万円 京都地裁「著作権侵害に利用認識」 2 ウィニー事件:京都地裁有罪判決 …

「ワーキングプア」の本当の問題

NHKスペシャルで放映された「ワーキングプアⅡ 努力すれば抜け出せますか」が話題になっている。こういう番組の放映には何ら異存はない。どんどんやると良い。ただ、こういう番組を見て一抹の嘘くささを感じるのは私だけだろうか。 どこに嘘くささを感じる…

インターネットが作り出す社会構造

講談社のWebサイトでMouRaというのがあり、などと言わなくとも多くの人は知っているのだろうが、このMouRaを使って、インターネット上でどういう出版事業が営利的に成り立つかという点に関していろいろな実験が試みられているようである。社運を賭けた試みな…

虚業としての政治という感覚

刑務所が福祉施設代わりになっているという話はちょっとしたショックだった。 <「服役囚の4分の1が知的障害者」が意味するもの>http://www.videonews.com/on-demand/291300/000936.php 遅ればせながら、山本譲司氏の本を読んでみたいと思わせられた。主流…

いじめ問題にいかに対処しないか

こういうタイトルで一つ書いてみようと思い立ったのは、よく見させてもらっている社民党保坂議員の次のブログを見たからである。 <「いじめをなくそう」スローガン禁止(太田総理)について> http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/314e4b783703c8e997f4c964…

脳死と臓器移植−−要するに、人間の材料化、ということ

脳死をそのまま人の死とする 「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案」(第164回国会提出、議案番号14。いわゆる臓器移植法改正A案) と、 「本人の提供の意思を大前提とする現行法の考え方を基本として、その意思表示を行える年齢を15歳から1…

飲酒運転追放キャンペーンよりも必要なこと

昨日(9月25日)の「クローズアップ現代」では飲酒運転をどう防止するかに関する番組が報じられていた。飲酒運転追放、もちろん結構なことである。しかし、それ以上に根本的に重要なことが教えられる必要があると、私はつねづね思っている。それは、自動車…

麻原彰晃の死刑確定の報に接して

既に数日前に報じられたニュースだが、問題の重大性に鑑みて、思うところを記しておきたい。問題とは、本当に麻原彰晃を死刑にしてよいのかどうか、ということである。(以下、麻原彰晃を本名(松本智津夫)で呼ぶべきかどうか、迷わないわけではないが、後…

ビラ配りをどう扱うべきか――知恵の問題

先日、ビラ配りを行なった人が住居不法侵入罪に問われて逮捕された件で、地裁判決があった。リンクの記事 http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/kishanome/news/20060914ddm004070036000c.html は、その判決をめぐる或る新聞記者の感想を載せたものだが、まず…

著作権延長の動きに関する記事

朝日新聞9月12日朝刊の文化欄の記事「著作権のふしぎ 上」は、残念ながらasahi.com上では見られないようだが、著作権延長の問題は以前から気になっている問題なので、この機会に少し書いておきたい。 著作権の保護は無論必要である。しかし、保護期間を「著…

「ネット時代のジャーナリズム」をめぐるシンポジウムを見ての感想

ビデオニュース・ドットコムで無料放映中のシンポジウム 「いま マスコミに問われているもの−ネット時代のジャーナリズムとは?−」 http://www.videonews.com/press-club/0607/000861.php を見て(見たのはとりあえず第2・3部のみ)思ったことを、いくつか…