メディア

漆間官房副長官(事務)の「記憶にない」発言の下手な嘘

はっきり言って、これは下手な嘘である。私に言わせれば、漆間氏はこの嘘によって墓穴を掘ったのであり、正しく追及されれば氏にはもはや辞任以外の道はない。 ところが、追及の仕方がわからない人が少なくないかのようである。まずメディア。漆間があのよう…

かんぽの宿疑惑、竹中平蔵のダメさ加減、朝日の「サンデープロジェクト」

私はサンデープロジェクトなる番組はほとんど全く評価していない。正確を期するなら、少し前に「佐藤優テレビ初登場」という時には見たことがあるが、しかし別にわざわざ見るほどのものではなかった。 (佐藤優についてここでごちゃごちゃ言うつもりはないが…

完敗の朝日新聞は自らの誤りを認めよ――かんぽの宿問題をめぐって

かんぽの宿のオリックスへの譲渡という問題をめぐっては、本ブログでも既に過去記事(2009年1月18日づけ)でとりあげてきたところであり、その中で特に朝日新聞の社説を批判した。 すると、既に数日前になるが(1月31日)、また社説がこの問題をとりあげた…

朝日新聞の歪んだ政治理解――「かんぽの宿」のオリックスへの売却をめぐって(追記あり)

私は新聞記事を引用する際には基本的に朝日新聞からすることにしている。長年同紙を読みつけてきたからであり、読売・産経などの御用新聞とは異なり、日本の新聞の中ではまだしもましだと思っているからだが、しかし時々、特に最近ははっきりと、これはおか…

理念の重要性――権力に近ければ近いほど

ここでは、「メディア問題徹底討論」と題して放送されたマル激トーク・オン・ディマンド 第380回(2008年07月12日)のうちの「Part3 テレビニュースは本当に終わりませんか」の感想を記しておきたい(Part1及び2は長すぎるのでろくに見ていない)。 一言で記…

民主党による「権力の乱用」という福田首相の主張の愚かさ

いやはや、福田康夫がここまで愚かだとは思わなかった。もう少しましな政治家かと思っていたが、もはや手の施しようがないと言わざるをえない。 そう思ったのは、朝日新聞の次の記事を目にしたからである。 首相、民主へ怒りおさまらず メルマガで「権力の乱…

道路特定財源をめぐる真実

他にいろいろあるブログの例にもれず、本ブログでも、メディアについて書く場合には批判的なことを書くことがもっぱらである。しかしたまには、褒める記事を書いても良いかもしれないと思う。例えば、朝日新聞の次の記事である。 道路特定財源、「支持」署名…

日銀総裁選びをめぐる、御用新聞の提灯社説ぶり

少し留守にしていた間に、表題に掲げた問題をめぐって提灯社説が出るわ出るわ。一々あげつらう暇はないので、まとめて批判しておくことにする。 日銀総裁選びをめぐる混乱が生じたのは民主党の責任だと? 馬鹿も休み休み言ってもらわなければならない。もと…

朝日新聞もここまでひどいとは――国会の論戦の報道の仕方

驚きあきれるばかりである。次の記事(リンクはこちら)を読んでそう思ったのだが、 民主に「対案」なく論戦広がらず 道路国会 2008年02月13日22時06分 「道路国会」の序盤はすれ違いで終わった。衆院予算委員会を舞台にした08年度予算案審議は、福田首相…

行政府の官僚の違法・越権行為 *追記をも参照

今回問題にしたいのは、末尾に引用した記事の中の一節である。それは次のようなものである。 多くの市は郵送で署名を依頼されていたが、白井氏[兵庫県尼崎市の市長]は「国交省近畿地方整備局の人が『道路のことで話したい』とやってきて、署名を求められた…

メディアの記者たちの偏向

かねてから思っていることだが、参議院選挙が近くなってきたこの機会に書いておいて無意味でないであろうことがある。それは、メディアの記者たち、特に(想像にすぎないが)中堅の記者たちにはどうも偏向があるのではないか、という疑念である。 より具体的…

改めて宮台氏に転身をお勧めする――「マル激トーク・オン・ディマンド 第326回」を見て

やはり時間の無駄だった(後半の途中で視聴をやめたことをお断りしておく)。宮台氏がリードする回のマル激は、これまでも何度かろくでもないものがあったが(例えば漫画家の江川某が出てきた回)、今回の番組もまたそうだったと言ってよい。「右翼も左翼も…

メディアよ、怒るな−−そしてもっと調べよ

今回のマル激トーク・オン・ディマンド第323回(2007年06月07日)「なぜ報道被害は無くならないのか」は、報道被害をなくすためにどうしたらよいかということについて、当たり前の話をやっていたと言える。が、当たり前だからといって、重要でないことになら…

うーん、マル激、ちょっとなあ・・・

「マル激トーク・オン・ディマンド 第318回(2007年05月02日) 誰のための三角合併なのか」という、今回最新の番組のタイトルだけ見た時には、「最近のマル激は面白くない」というタイトルで一言書こうと思っていた。ところが、予想を良い方向に裏切ってくれ…

メディアとしてのインターネットの得手・不得手

「マル激300回記念特別番組 2006年これだけは言わせろ!」の狙いは、私の理解が間違っていなければ、今のところまだ裏メディアに留まっているインターネットが、表メディア(要するに、テレビ・ラジオ)の究極の形である生放送という点で、表メディアのお株…

「マル激」にいつも感じるちぐはぐさ

「マル激」を見ていつも感じるちぐはぐさが、今回もまた表に出ていた・・・これが、第299回のマル激トーク・オン・ディマンド<今年残された課題 2006年総集編>を見て思ったことである。ちぐはぐさの由来はもちろん明らかで、片や、生真面目に政治を批判し…

メディア報道の限界の一例――拉致問題

asahi.comでは時々シンポジウムの内容が掲載され、これが往々にして読み応えがある。紙の新聞でも掲載されているが、数年来インターネット上で見ることに慣れてしまった者としては、インターネットの方が読みやすい。 ここで紹介したいのは 「国際シンポジウ…

いつから朝日新聞は安倍の幇間になったのか

「衆院補選 まずは合格点の安倍首相」 http://www.asahi.com/paper/editorial20061023.html#syasetu1 とあるが、いつから朝日新聞は安倍の幇間になったのだろうか。まあ、選挙の結果を採点してやったとでも言いたいのかもしれないが、今回の補選で書くべきこ…

安倍首相のあまりにも軽い信念と、首相の変節を喜ぶ軽薄なメディア

先週の国会での予算委員会審議で、先の大戦での日本の戦争の侵略的性格を認め謝罪した「村山首相談話」と、従軍慰安婦問題に関する「河野官房長官談話」とを受け入れ、さらに今回の訪中では自らの「政経分離」論を引っ込め、むしろ中国が主張する「政経両輪…

メディア不信の根拠

インターネット上ではかねてから既存メディアに対する不信が声高に言われているように思われる。私自身はそういう立場に必ずしも与するわけではない。情報を見る場が紙面上からインターネット上に変わっても、信頼に値する(少なくとも、信頼に値するととり…

自民党総裁選報道へのけじめは?

今年2006年で最大の政治イベントとなるだろうと、年初から騒がれ続けた自民党総裁選がついに告示され、三人のさえない候補者が出揃った。 これをとりあげる各紙の社説もまたさえない。 朝日新聞「総裁選告示 独走を生んだもの」http://www.asahi.com/paper/e…

「ネット時代のジャーナリズム」をめぐるシンポジウムを見ての感想

ビデオニュース・ドットコムで無料放映中のシンポジウム 「いま マスコミに問われているもの−ネット時代のジャーナリズムとは?−」 http://www.videonews.com/press-club/0607/000861.php を見て(見たのはとりあえず第2・3部のみ)思ったことを、いくつか…

「劇場型政治」へのマスコミの責任

別にマスメディア批判に特化したいわけではないが、昨年の今頃は総選挙の最終盤戦の時期であり、小泉政権は争点を郵政民営化一本に絞り、反対派を除名して「刺客」を送るなどし、これをマスメディアは一幕物の劇よろしく、面白おかしく伝えていた。国民の民…

朝日新聞根本編集委員の見識を疑う

9月5日づけ「政態拝見」の中で、著者の根本編集委員が次のように書いているのを見て、我が目を疑った。 (以下引用) 著書『美しい国へ』では戦中の特攻隊に触れて、こう書く。 「自分のいのちは大切なものである。しかし、ときにはそれをなげうっても守る…