教育基本法

先の国会での教育基本法参議院審議(12月14日)をめぐって

ここで書いておきたいのは、参議院の教育基本法に関する特別委員会での上記審議の中で、民主党の櫻井充議員が行なった質問についてである。国会質問を政党で見た場合、最も優れているのが共産党だというのは周知の事実だが、民主党の櫻井議員の質問は共産党…

敗北を噛みしめて−−理念の重要性

さまざまな人の願い・怒りも空しく、教育基本法改悪案が議会を通過してしまった。現行教育基本法を守ろうとした人々の完全な敗北である。 言うまでもないが、「敗北」を「敗北」と認識することそれ自体は、敗北主義でもなんでもない。敗北主義とは、まだ事が…

立法府の役割−−特に、議長の役割

最終盤にある今臨時国会では、教育基本法改正政府案の採決をめぐって、現在与野党の協議が続いている状況のようである(http://www.stop-ner.jp/を参照)。 ここで想起されるのは、今年前半の通常国会でぎりぎりの審議・やりとりが行なわれた、共謀罪創設法…

教育基本法改正−−少なくとも強行採決だけは論外

教育基本法改正政府案が採決されるかどうかが大詰めに来ている。次の情報によると明日14日に採決だという。 「石田日記」http://homepage2.nifty.com/ishidatoshitaka/diary.html 「教育基本法:改正案、14日に参院特別委で採決」http://www.mainichi-msn.…

改めて教育基本法改正問題について

といっても、具体的にここで書くのは、ビデオニュース・ドットコム「マル激」の最新番組 <教育基本法と愛国心のふぞろいな関係>http://www.videonews.com/on-demand/291300/000942.php についての感想である。やはり3時間を超える番組は見るべきでない、…

教育基本法改悪の採決を止めるには

このテーマもまた、社民党保坂議員のブログに触発されて掲げることにした。まず、議員におかれては、議論の場を提供することよりむしろ、国会の状況を伝えることに注力していただきたいと願う。国会の状況をすばやく知る手立てが(マスメディアを含めて)他…

 教育基本法改正問題をめぐる数々の不見識(3)加藤紘一氏の考え

まず誤解のないように言っておかなければならないが、私は、自民党の政治家の中で最も優れた見識の持ち主は、ほかでもない加藤紘一氏だと思っている者の一人である。しかし、だからこそ、以下に紹介する、教育問題に関する氏の発言の中に見られる不満足な部…

 教育基本法改正問題をめぐる数々の不見識(2)産経新聞の社説(11月16日づけ)

別名「御用新聞」である産経新聞に見識を求めることなど、そもそも間違っているのかもしれない。しかしともあれ、批判は一応しておかなければならない。以下にまず批判対象を引用しておく。 平成18(2006)年11月16日[木] ■【主張】教育基本法改正 やむをえぬ…

 教育基本法改正問題をめぐる数々の不見識(1)読売新聞の社説(11月16日づけ)

繰り返しになるが、今回の政府改正案の採決強行についてはまず、それが安倍首相自身の主導によるものであることが、くれぐれも銘記されなければならない。民主党江田五月議員の「[http://www.eda-jp.com/satsuki/comment/index.html:title=ショートコメント…

 教育基本法政府改正案に対して反対の声を上げる必要性

与党が採決を強行してしまった今ほど、世論の高まりが求められている時はない。政府改正案がいかに誤っているかということが、あらゆる機会をとらえて論じられる必要がある。 とはいっても、もちろん、一市井人にすぎない私ごときが何か言っても、世に波風の…

 教育基本法審議は百年の計

「教育は国家百年の計」とはよく言われるところである。しかしそれだけではない。教育基本法も、さらには教育基本法審議も、百年の計だと言ってよいのではあるまいか。こういう理念法に関する議論は、後から繰り返し会議録が参照される可能性が大だからであ…

 時代遅れの教育基本法政府改正案

今晩弁護士会館で行なわれた「教育基本法「改正」をとめよう!緊急市民集会」は、識者2人の講演がメインの集会だったが、特に日本大学教授の広田氏の講演が興味深かったので、以下備忘的に書き留めておきたい。 1920年、1940年、・・・、2000年と20年間隔で…

 教育基本法改正の問題に見る、政治家の能力の低下

言うまでもなく、より正確には「現在の政府・与党の能力の低下」と言うべきだろう。 まず見たいのは、1947年に現行教育基本法が成立するに至った時の、国会での審議の様子である。以下、衆議院の教育基本法案委員会での文部大臣の法案提出理由を引用すること…

 教育基本法改正の立法事実は何か?

本ブログでも、しばらくの間、教育基本法改正の問題に極力集中して、議論を行なっていきたいと考えている。そこでまずは、特に国会審議でこれまでに一体何が議論されてきたかを考えてみたい。例えば 「教育基本法改正案、今国会成立強まる 衆院委が来週可決…

 教育基本法−−現行法と政府改正案の比較

教育基本法に関する論議の中で、表題のような話は、もちろん国会では行なわれているのだろうと思う(国会会議録で確認してはいないが)。しかし、私自身はあまり目にしたことがない。或いはインターネット上ではどこかで既に行なわれているのかもしれないが…

 教育基本法改正案の衆院通過という暴挙が近づく

大変憂慮すべき事態である。今の国会勢力分布からすれば、衆院を通過した法案は成立が確実視されることになるから、本当に教育基本法は改正(もちろん、実際には「改悪」だが)されることになりかねない。朝日新聞など、ようやく夕刊紙上で、教育基本法に関…