やっぱりとことんだめな麻生太郎――筋の通らない、鳩山総務相の事実上更迭


 もともと麻生太郎などに何らの期待を持っているわけでもない私だが、しかしこれほどだめな奴だとは思わなかった。今回の鳩山邦夫総務相の更迭はどう考えても筋が通らない。


 過去記事で保坂展人議員のトークライブの内容を紹介した際に触れたことだが、日本郵政は現在民間会社ではない。「民営化」なる言葉は実に誤解誘発的であり、正しくは、日本郵政は単に株式会社化されただけであり、その株式は100%政府が所有しているのだから、したがって日本郵政国営企業、というのが誤解を招くなら、国有会社である、と言うべきである。よって、日本郵政が蔵している問題については、当然政府があらゆる責任を負う必要がある。例えば、今回の更迭劇の発端となったかんぽの宿の問題で、なぜあのようなでたらめな売却が行なわれようとしたのか、それを、単に法的というだけでなく政治的にも、つまり国民の目から見て納得がいくまできちんと、説明をする必要がある。そのような説明が行なわれたとはとうてい言えない。そして、責任者を政府が自らきちんと処分しなければならない。その際、今回の件について言えば、社長が処分を免れるとはまず考えられない。


 西川氏を辞めさせたら後に社長のなり手がいないなどという声も聞かれたようだが、全く無意味な心配である。なり手がいなければ報酬を高くして人を集めればよいだけの話であり、そうしてもなり手がないほどの人材不足という状況には現在の日本はない。


 今回の出来事は、要するに、いわゆる民営化なることに伴う様々な問題を、今の自公政権は処理できないということを露呈した一件だった、と言ってよいだろう。(論評に値しない公明党を度外視すると)自民党は、民意をきちんと把握することのできない、本当に腐れ切った政党となってしまったようである。次の選挙で麻生太郎首相にはもちろん首相を辞めていただかなければならないが、正しいことを行なえないのなら、政治家自体も辞めてしまったほうが良いのではないだろうか。


追記
 記事が出たら書こうと思っていたことだが、麻生はぶら下がり会見で次のように言っている。

――西川社長は続投ということでよろしいんでしょうか。


 「西川さんの件については、いま、仮にも郵政会社というのは、民間会社。株主が特殊とは言え、その株主が人事権を使うっていうのは、基本的には、民間の事業に対して、国が直接色々なことを介入したりするっていうのは、努めて避けるべきだと、私は、基本的に、そう思っています。」

 日本郵政の株主が誰なのか(もちろん政府)、そしてその株主が誰に対して説明責任等々責任を負っているかを、麻生太郎が全く理解していないことが実に明確に現れている。


 だめだこりゃ。