民主党の極めてまっとうな政権批判


 民主党の小沢代表が年頭に行なった記者会見の記事(朝日新聞)を見たが、実にまっとうな政権批判だと言える。引用しておくと、

給付金2兆円、もっと有効な使い方ある 会見で小沢代表
2009年1月4日20時0分


 民主党は4日の幹部会で、08年度第2次補正予算案と関連法案から定額給付金を切り離す修正案を、7日に衆院に提出する方針を決めた。社民党も共同提案する。小沢代表は4日の記者会見で「2兆円あればもっと有効な使い方がある。一時のバラマキには国民のほとんどが反対だ」と批判した。


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 小沢代表の記者会見の要旨は次の通り。


 【通常国会】去年出すべきだったはずの経済・景気対策がやっと提出される。雇用や中小・零細企業の資金繰り対策などについては、可能な限り、我々の意見を反映させていきたい。


 【定額給付金】2兆円あれば、高齢者の窓口負担の問題(引き上げ回避)に充てられるし、小中学校の耐震構造の完成、高速道路の無料化もできる。もっと有効な使い方ができる。国民も一時のバラマキにはほとんどが反対。選挙直前の、国民を愚弄(ぐろう)するような、お金の無駄遣いは認められない。国会でも断固、(撤回を)主張していく。


 【解散・総選挙】小泉改革で多くの国民が負担を強いられ、金融危機によってさらに大きなものになった。年度末に向け、年末以上に厳しい状況になることが予想される。国民がこうした政治・行政に黙って耐えているとは到底、思えない。「主権者の意思を問え」という声は、麻生総理の単なる政権維持の意図を超える大きな声になる。


 【麻生批判】安心と活力と言いながら3カ月何もせずに自ら政治空白をつくったのが麻生内閣の実態。言葉の遊びに国民がだまされることはもうあり得ない。国民の命と暮らしを守るという使命を政権が果たし得ないなら、代わる以外ない。

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 この会見に付け加えるべき言葉は何もない。全くこのとおりである。明日5日から通常国会が開会となるが、民主党は、小沢代表のこの記者会見に示されているような政権批判を、正面から行なうことに意を用いるべきだとつくづく思う。臨時国会において行なわれたような、解散のために法案をどんどん通過させるといった策を弄する必要は全くない。政権を批判して、出された法案については、良いものは良い、だめなものはだめと、正論を貫くべきである。正論を貫いた先にこそ民主党には政権交代の芽があると、民主党の政治家はわきまえ知るべきだろう。