改めて、来たるべき政権交代の形はどういうものであるべきか


 経済関係で私がよく見るものの一つに、元日銀金融研究所所長の鈴木淑夫氏のサイトがあるが、そこでの情報によると、最近YouTubeに鈴木氏と、民主党ご意見番的な学者である五十嵐敬喜氏との対談がupされたようである。このリンクから見るとわかりやすいだろう。


 対談の中で五十嵐氏は一部、「自民党民主党もだめじゃないか」というような、世論にありがちなスタンスをあえて取るなどして議論を挑発しており、面白く見ることができた。そして改めて思ったが、やはり民主党政権交代を目指す際には、(以前からやるようになってきてはいるが)きちんとマニフェスト(もちろん本来の意味でのマニフェスト)を掲げ、つまり実現すべき政策とその工程表とをきちんと示して、選挙を戦うことが極めて重要なようである。つまり、麻生政権などとは異なり、でたらめな思いつきで政策を立案・遂行せずきちんと公約したものを実現していく、ということである。


 そしてこのようなやり方によって示される、或いは争われるのは、民主党の党としての力であり、その他の政党の党としての力である。つまり、一人のリーダーを選ぶのではなく、政権自体を、そのあり方を含めて選ぶのである。
(ついでに言えば、このような選挙を通じて選ばれる政権が、民意を無視して暴走するということは基本的にないだろうと思われる。なぜならそれこそが、マニフェスト選挙の意義だからである。民主党マニフェストを裏切ったなら、民主党はその次の選挙では必ず敗れ、政権には復帰できなくなる。であるから、評論家の森田実氏のように政権交代を否定する必要はないのである。今政権交代を否定するということは、自民党政権を肯定するのでなければ、要するに政治に絶望しろという意味だからである。森田氏のやっていることは思慮を欠いており、到底支持できない。)


 民主党は来たる2009年こそ政権をとり、そして少なくとも3年は続けて、利権政党としての自民党を干上がらせ、かつ日本の政治に政権交代を定着させてほしいと切に願う。