実に愚かな政治家たち――今頃改憲の超党派の会に入れあげるとは


 朝日新聞の次の記事を目にしたが、ここに出てくる政治家たちの愚かさには全く言葉がない。

与野党改憲派がタッグ 鳩山由・前原氏ら役員に
2008年03月04日16時31分


 自民党の国会議員やOBでつくる新憲法制定議員同盟(会長・中曽根康弘元首相)は4日、国会内で総会を開き、新たな役員として、民主党鳩山由紀夫幹事長や国民新党亀井静香代表代行らを顧問に、民主党前原誠司前代表らを副代表に迎え入れた。昨年、それまでの「自主憲法期成議員同盟」を衣替えして活動を始めたが、今回は超党派に枠を広げ、改憲機運の盛り上げをめざす。


 総会で中曽根氏は「改憲のような国家的大問題は超党派で決めていかねばならない」とあいさつし、安倍前首相も「改憲は私のライフワーク」。民主党を代表して田名部匡省参院議員も「改憲はここ数年で決着すると決めてやらないと」と呼応した。

 特に、民主党が今この時期にこういう超党派議連に積極的に参加するのを見ると、こいつらはアホかという思いを禁じえない。なぜならこの議連は、昨秋ナベツネ老害中曽根が狙った大連立と同じ効果を、世論に対して与える可能性が高いからである。つまり、与党(自民党)も野党(民主党)も同じ穴のムジナなのではないかという印象を、このような議連は強く与えるように思われてならないのである。


 言うまでもないが、自民党民主党も大差ないのなら、何も民主党に政権を任せる必要はない。これは自明の理である。政権奪取を目指すのなら、民主党が今するべきは自民党との違いを明確にすることではないか。なぜ、自民党の、しかも安倍晋三などというどうしようもない輩と交わるようなところに民主党が、しかもその幹事長の鳩山までが、入っていこうというのか(もともと入っていたのかもしれないが、そうだったとしても、ここへ来て活動を際立たせる必要はもちろん全然なかった)。どうしようもないアホである。


 本当に改憲を目指すのなら、日本はアメリカからの軍事的独立を果たす必要がある。そのためには例えば、アメリカに全く依存している海上自衛隊の現在のシステムは完全に更新されて日本独自のものになる必要がある。そしてもちろん、そのようなことは一朝一夕にできる話ではない。であるなら、今改憲を主張することなど、全く無意味だと言わざるをえないのである。こんなことぐらい、これら政治家の面々はどうしてわからないのだろうか。