安倍辞任――立花隆氏のコラムの正しさ


 安倍辞任をめぐって、及び後継自民党総裁選びをめぐっては今メディアがかまびすしく報道しているので、ここでそれらの追っかけをやる意味はないだろうと思う。注目すべき記事を強いて挙げるなら、安倍が検査入院したことを報じた「安倍首相:辞任表明から一夜明け入院へ 胃腸の内科的治療」という記事ぐらいだろうか。


 むしろ、今回の事態を目にして思ったのは、辞任より2週間前に出されていた立花隆氏の「自己主張失い生命力失った断末魔の安倍改造内閣」というコラムが、結果的に今回の事態をほぼ的確に予見していたということである。我々は、政治評論であれ経済予想であれ、そこで語られている内容が結果的に当たったかどうか(妥当だったか否か)という点をふだんあまり気にかけない、というよりむしろ、気にしなさすぎだが、それは決して褒められた話ではないのであって、誰の言い分が当たっており、誰の予想が全然外れていたかということは、今よりももっと検証されるべきだろうと思われる。それによって、世の中のいわゆる評論家なりコメンテーターなりのうち、相当数が淘汰され、報道も少しはましになることが期待されるからである。


 言うまでもないが、立花氏の意見がつねに当たっているなどとここで言いたいわけではない。今回たまたま当たっていただけなのかもしれない。ともあれ本ブログをご覧いただく方があるなら(どれほどいるかいないか、全く知らないが)、ご自身がふだんご覧になっているコラムであれブログであれ、こういう視点から今一度見直してみることをお勧めしたい。


 それにつけても、議員の世襲は政治から駆逐されなければならない。