辞め方によって自らの不適格性を証明する安倍首相


 「それにつけても安倍は早く辞めろ」と先日(正確には昨日)書いたところ、本当に安倍が辞めることになった。驚き桃の木山椒の木である。



毎日新聞のこの記事に添えられていた写真(今ではこの記事に添えられている)。撮影は藤井太郎氏)


 asahi.comの記事によると、「臨時国会の実質的な論戦が始まる代表質問を前に退陣の判断を固めたと見られる」とのこと。要するに、国会での議論が始まれば、テロ特措法の問題などで政府が持たない、自分が持たないと判断して、安倍は全く自信を喪失してしまったのだろうと思われる。安倍はビビっちゃって、敵前逃亡したというわけである。いかにも、坊ちゃん政治家にありがちな、肝の据わったどころでない、実にへなちょこな輩のやりそうなことである。これではもともと首相の大任など務まるはずもない。その自明のことが、約一年間の浪費を経てではあるが、白日のもとに晒されたということだろう。もちろん、その1年間の間に教育基本法の改悪など様々な悪法が成立してしまったわけで、単なる浪費では済まないのだが。


 それにしても実に無責任な辞め方ではある。今日予定されていた代表質問は、当然ながら相当の努力を傾けて準備されているが、それもふいになる。のみならず、先日行なわれた所信表明演説、あれはいったい何だったのか。さらに遡って、米大統領に会って安倍が特措法延長を誓った行為、これはいったい何だったことになるのか。国際公約を言うのなら(もちろん私はそんな公約には大反対だが)、それをやり通すことこそが、「公約」という言葉を口走った者の責任なのではあるまいか。何もかも放り投げるこの辞め方こそが、安倍が一国の指導者として実に不適格であったことを、おのずから証明している。


 次に出てくる首相は、問題発言男麻生だろうか。これまた、前途多難が予想される(笑)。


 それにつけても、議員の世襲は政治から駆逐されなければならない。


追記
 今回の安倍辞任に関する政治家のコメントとしては、例えば保坂議員のブログを参照。