投票を棄権することの意味


 メディアで「政治不信」という言葉が安売りされるたびに思うことを、この際書いておきたい。今回の参議院選挙に当たって投票に行かない人がいるなら、ぜひ以下のことを理解した上で行かないという決断をしていただきたい。


 すなわち、本当に今の政治に対して不信感を持っている人がいるなら、その人が絶対にやってはならないことは、投票を棄権することである。というのも、棄権こそ、今の政治への白紙委任、全面的信頼の表明なのだから。今の政治に対して不信感をいだいている人は、必ず投票所に行くべきである。低投票率が物語るのは、今の政治に対する信頼の高さだと言ってよい。しかもその信頼たるや、今の政治は信頼に値するから自分は主権者でなくなってしまってもよい(奴隷になってもよい)、という程度の信頼なのである。


 日本人はこの点を、もっと骨身に沁みて理解しなければならない。


 それにつけても、議員の世襲は政治から駆逐されなければならない。