安倍のような馬鹿者に改憲を許してはならない

 大変残念なことに、改憲手続法案が参議院の委員会で、ろくに審議もされないまま採決され可決されてしまった民主党の国会対応のまずさはもちろんあるが、それが、今回の可決へと至った最大の原因でないことは言うまでもない(圧倒的少数にありながら野党が与党案の採決を阻止できた共謀罪創設法案の例は、むしろ稀有と考えるべきなのである)。最大の原因は、2005年の総選挙で与党に圧倒的多数を与えてしまった選挙結果に存する。既に本ブログの別の記事でも指摘したように、今回可決された改憲手続法案には、最低投票率ないしは最低得票率の定めがないという欠陥が存在する。憲法が国の最高法規であり、最高法規は当然ながら相応の正当性・正統性を得て定められ或いは変更されるべきである以上、この欠陥は致命的な欠陥だと言ってよい。こういうろくでもない法案によって改憲を準備するという与党のたくらみは徹底的に批判されなければならない。


 上でリンクを付した記事によると、今回の採決に当たって安倍は次のように言ったという。

 11日の同特別委で、首相は「新しい憲法のあり方について議論していく時代になってきた。草案をもとに憲法改正を考えている。国民に対し選挙で述べていく」と改憲への意欲を強調。採決後、同法案の成立が確実になったことについては「改正手続きについて法的な整備が整う、段取りが整ったということではないか」と首相官邸で記者団に語った。

「新しい憲法のあり方について議論していく」? それ自体が悪いことだとは言わない。但し、馬鹿者は、何を言い出すかわからないから、議論から排除されなければならない。安倍がどれほどの馬鹿者であるかについては、例えば次の記事を参照。日本の「レジームチェンジ」を言うような輩には、民主主義国家の憲法のあり方を論じる資格は全くない。