見苦しい、みっともない石原都知事は退陣せよ

 もう時期遅れの話題と思われるかもしれないが、しかし都知事選はまだ来年の話であり、こういう話題は書いておいた方が良いと考えた次第である。


 石原都知事は、自分が豪華ホテルに泊まったり無意味な出張旅行を行なうだけでは飽き足りず、自分の四男の旅行を公費で行なわせた。この点が指摘されたのに対して、この記事によると、「四男出張の支出が違法なら是正も謝罪もするが、違法性も問題もない」と居直ったという。


 つくづく、日本人の風上に置けない輩だと思う。違法性がなければ良いなどという考え方は、それこそ下司の考え方である。別に武士道を称揚するつもりはないが、それでも日本人は、武士に代表されるように、古来潔さを重んじてきたのではなかったか。法律的に問題がなくとも、道義的に見て問題があれば、詫びるのが当然であろう。高いホテルに泊まったことを指摘されて「自分が予約したのではない」と石原は言うが、予約しなくとも泊まったのはお前だろう。そんなところに泊まるのが相応かどうか、どうして考えなかったのか。相応だと思っているならそれは思い上がりであり、そう思っていなければ、当然ながら事務方を叱責して、以後そのようなことがないようにすべきだったはずである。腐敗とは感覚の麻痺から始まるのだとすれば、石原都知事においては既に感覚の麻痺は相当なものに達していると見て間違いない。


 民主党が田中康夫氏を都知事候補に担ぐという話があるようである。田中氏でも良いし、可能なら、前の宮城県知事だった浅野氏でもどうだろうかと思う。いずれにせよ、まだ腐敗していない人間を担ぐ方が良いことだけは間違いない。


 私は森田実氏の考えに必ずしもつねに賛同しているわけではないが、こと石原都知事の問題に関しては、氏のこのコメントは全く適切である。これに付け加えることはない。