巨大与党をつくってはならない理由

 社民党の辻元議員のブログを見て初めて知ったが、いわゆる造反議員自民党に復党したことによって、衆議院社民党の議員が「国土交通委員会など、合わせて4つの委員会に出席できなくなってしまう」らしい。
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2006/12/05-1116.html
私は必ずしもつねに社民党を支持してきた者ではないが、しかし今の国会での社民党の議員諸氏の活動には頭が下がる思いでいるだけに、こんなこともあるのかと、天を仰ぎたくなる。


 教育基本法改悪の採決が近づいているようである。社民党福島瑞穂女史のブログ
http://fukushimamizuho.blog77.fc2.com/
を見る限りでは、どうも着々と審議時間のみ積み上げられていき、与党側の「審議は十分やったから採決を」という言い分に対して、野党は有力な抵抗ができずにいるようである。まともな審議が行なわれずに、これほど重要な法律が改定されていくのを見るのはきわめて残念であり、これは国の恥ですらあると言わなければならない。教育基本法の問題を後世が考える際に参照に値するものを今の国会審議は提供しえているのかどうかという視点で議論をしてもらいたいと今一度願うが、しかし今の与党は、こういう重要法案の改正を与党単独で採決して恥じない連中である。全く期待はできない。


 それもこれも、先の総選挙で与党に圧倒的多数を与えてしまったことが発端である。巨大与党をつくってはならない。与党は少なくとも一度は野党の冷や飯を食うのでなければならない。これなしには日本の政治は決してまともにならないことを、改めて痛感する。


 それにつけても、議員の世襲は政治から駆逐されなければならない。