節操のかけらもない自民党

 論評に値しないことだが、あえて批判しておきたい。まず
<自民、郵政民営化反対組11人の復党を正式決定>http://www.asahi.com/politics/update/1204/013.htmlという記事の中から。


 まずは安倍の発言だが、

首相は世論の反発が強いことについて、首相官邸で記者団に「おそらく反対も多いだろうと思った。ご批判は甘んじて受けたい」と語った

とのこと。「甘んじて受ける」と言っているが、正確には、批判に対して頬かむりでまともに答えないということではないか。日本語がまともに使えないのは全くご同慶の至りだが、そういうアホに首相という要職を務めてもらっては困るのである。


 批判点が何かと言えば、もちろん、前回の選挙では郵政民営化に賛成か反対かが選挙の争点となり、投票の際有権者はその選択をさせられたところがあると言えるのだが、今回の復党騒ぎで、自民党はその賛成票と反対票を両方とも自らのものにしたことになるのである。有権者の意志を無視すること甚だしいと言わざるをえない。安倍は有権者の意志を踏みにじっているのである。


 次に<「再チャレンジ」を復党組にも 笹川党紀委員長が会見>http://www.asahi.com/politics/update/1204/010.htmlという記事から。

自民党笹川尭党紀委員長は、4日の同委員会終了後に記者会見し、復党を認めた審査結果について「(復党議員には)安倍首相が言う再チャレンジをやっていただく。政治家も国民の一人だから、例外ではないと思う」と語った。

笹川とやらのこの発言からわかるのは、要するに「再チャレンジ」という言葉は全く無意味な言葉だ、ということである。


 選挙で戦って当選した議員が再チャレンジだって?
 安倍が言い出した「再チャレンジ」とは、いわゆる「負け組」でまともな雇用につけない人間に機会を与えるという意味だったのではないか?
 議員の職のどこがまともな雇用でないのか?
 それとも、議員の中でも自民党議員だけがまともで、そうでない議員はまともでないとでも言いたいのか?


 笹川君、馬鹿も休み休み言いたまえ、である。ともあれ、自民党の議員連中の語る「再チャレンジ」がこの程度の内容(より正確には、無内容)の言葉であることが、これでよくわかった。


 それにつけても、議員の世襲は政治から駆逐されなければならない。