都知事周辺の、ズルい人々

 今日もまた都知事選関連だが、今回の都知事選の焦点の一つ、と言うよりむしろ最大の焦点は、石原都知事に都政を続けてもらうのが良いかどうか、という点だろう。そしてそれを判断する際の基準の一つは、石原氏がおごっているか否か、ということではないかと思われる。例えば身内(四男)を公費で出張させるといったように重用して批判を浴びたのも、とどのつまりは石原氏が、権力を有する地位に在っておごっているのではないか、というところから来ているのだろう。


 おごっているかどうかを判断する基準の一つは金遣いだと言えよう。もちろんこの点でも、四男に公費を使わせていることや、一泊13万円(もっとだったか?)のホテルに泊まって何ら不思議に思わないことは、既に石原知事の金銭感覚を語って余りあるとは言えるわけだが、しかしそれだけではない。


 最初にネタを明かしておくと、以下はすべて「税喰う人びと−特集:都知事の豪遊・ムダ使い−」というサイトの情報である。まずはイタリア料理店での飲食代。ここに出てくる「佐々淳行」とは、石原選対の本部長になっている人物である。一度で良いから1人当たり3万円の食事をしてみたい、という人は少なくないのではあるまいか。


 次はフランス料理店での飲食代。こちらもまた、佐々氏ほかご一行である。やはり1人当たり3万円。


 次は会席料理店での飲食代。ここで飲食をしているのは仁司泰正(新銀行東京代表取締役)など。1人当たりの飲食代は(席料なども含めて)4万円を超えている。言うまでもないが、新銀行東京とは、今大赤字が続いている、東京都が大株主となっている銀行である。銀行が赤字になろうが、知事の交際費で4万円超の飲み食いができるわけだから、「新銀行東京代表取締役」はどうもこりゃ辞められないのではあるまいか。


 次も会席料理店での飲食代。1人当たりの飲食代は4万8千円強である。


 次は赤坂のさくまとかいう料理店での飲食代。1人当たりの飲食代は5万5千円。ううん、金粉でも飲んでるんじゃないの?


 ほかにもまだまだあるようだが、とりあえず情報公開制度で書類が明らかにされたものの、その書類にリンクをつけるにとどめた。どう見ても、一般人の金銭感覚とは懸け離れている。そして、言うまでもないが、これらの食事を一番多く食べているのは、ほかでもない石原知事その人である。


 ところで、どうして、こういう税金飲み食い仲間の一人である佐々氏に、石原都知事は選対本部長を頼んだのか。わからんねえ。元警察官僚だから何かと睨みが利く、ということなのか。しかし、いくら治安が大事だと言っても、裏で税金で飲み食いを繰り返していてはねえ、と、一庶民としては思うのだが。


 次回は、都知事選の焦点の一つともなっている情報公開について、今の東京都の情報公開度が低いとはどういうことかについて、考えてみたい。



追記
 東京新聞が連日都知事選に関する記事を掲載している。非常に興味深いので、以下にリンクを掲げておくことにする。
 3月9日:出陣 07都知事選 <1>現場で知った本来の福祉
 3月10日:出陣 07都知事選 <2>“風”つかみ表舞台に半世紀
 3月11日:出陣 07都知事選 <3>都市に刻む『共生の思想』
 3月13日:出陣 07都知事選 <4>区長経験、政策の源流に
 3月16日:’07都知事選 これからの東京 4氏熱く
 3月21日:’07都知事選 あす告示主要4陣営に聞く
 3月22日:’07都知事選 準備万端 いざ決戦へ きょう告示
 3月23日:’07都知事選 多彩な顔 初日から全開
 3月24日:’07都知事選 都政の課題こう取り組む(1)二酸化炭素削減、島しょ対策
 3月25日:’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(2)木密対策、教育格差
 3月26日:’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(3)ニート・フリーター対策、法人2税分割基準
 3月27日:’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(4)新銀行東京、23区再編
 3月28日:’07都知事選 都政の課題 こう取り組む(5)情報公開、日の丸・君が代
 3月29日:’07都知事選 候補者はこんな人


追記2
 都知事選主要候補がどういう選挙戦を行なっているかについては、OhmyNewsがかなり詳しく報じている。以下のリンクを参照。
 石原慎太郎氏の選挙戦
 浅野史郎氏の選挙戦
 吉田万三氏の選挙戦
 黒川紀章氏の選挙戦


追記3(3月31日)
 石原都知事の飲み食いの支出に関する、共産党東京都議団による詳しいレポートがこちらにある。